2019/07/12 12:18
素晴らしくもあり、悲しくもあり。そんな現象が起きてしまいました。
「ヨウジヤマモト」というブランドをご存じでしょうか?愚問ですよね。
私のブログフリークであれば度々登場しておりますし、私の前職がそのブランドをメインに取り扱うセレクトショップであった事もご存じの方も多いと思います。もっとさかのぼればスタイリストアシスタントとして本社に洋服を借りに行っておりましたし、さらに言えばデザイナーの母校で洋裁を学びました。
これまでの私のファッション道においても多大な影響を与え続けてきたモード界のトップオブトップ。
そんな偉大なるブランドが過去に、芸能人には着せません。簡単に服は貸しません。強気な価格は落としません。通販は認めません。というある種、他を寄せ付けないほどの自信やブランド価値や反骨心というオーラを放ち、確固たる地位を築いていました。
しかしながら、近年はどうでしょうか?芸能人にもバンバン貸します。価格の安いラインも登場。通販も認めます。
どこでも見かけるようになり、SNSで拡散され、全盛期のヨウジヤマモトを知らない若年層が買い漁り、結果チープな存在となりました。
売れるのはいいことです。経営もさぞかし安定するでしょう。しかしながら、耀司さん。あなたが一番嫌っていた世の中になってはいないですか?俺の服を着こなせるのかお前。という鳥肌の立つような挑発的な服はどこへ行ってしまったのでしょうか?
そんな中、ある意味ビッグニュースが飛び込んできました。
「ファッションユーチューバー×ヨウジヤマモトで商品開発をします!」
規模やクオリティは違えど私のようなブランド古着店の一店員が人気ユーチューバーとなり、独立。
そんな彼と最高峰のブランドがコラボして商品がリリースされるという奇跡が現実となってしまいました・・・
例えるならかっぱ寿司の店員が銀座の久兵衛で握らせてもらえるみたいな奇跡・・・(笑)
ジャニーさんもこの世を去りました。
モード界のジャニー喜多川。一つの時代の終息を感じると共に、ファッションユーチューバーという一筋の希望を見た、そんな7月の梅雨の日でした。